水都大阪の歴史
HISTORY

プロジェクト事例10 道頓堀川エリア

とんぼりリバーウォーク

大阪・ミナミの真ん中に流れる道頓堀川は1615年に完成。道頓堀川は、大阪を代表する河川であり、都心に残された貴重な水辺空間でもある。しかし、治水対策のために護岸が嵩上げされたことや、水質の汚濁などによって、道頓堀川はまちと隔たった存在となっていた。道頓堀川水辺整備事業では、道頓堀川沿いに遊歩道“とんぼりリバーウォーク”をつくるにあたって、民間がオープンカフェやイベントなどに利用できるよう国土交通省と協議し、社会実験区域として河川敷地の利用が一部緩和されることとなった。道頓堀川は、水都大阪再生にあたり、いち早く民間利用が可能になったエリアであり、現在、カフェテラスやイベント等に利用されている。現在、堀川とともに繁盛してきた歴史と伝統をまちづくりに生かそうと、地域をあげて活気のあるまちづくりに取り組んでいる。

<事業主体>
大阪市(担当 建設局下水道河川部河川課)

<事業区間>
道頓堀川約2.7kmのうち、湊町~日本橋間約1.0km

<供用開始>
2001年3月~(全面供用開始は2013年春予定)

1967(昭和42)年 グリーンベルト(舟型護岸)の完成

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1998(平成10)年撮影 噴水(エアレーション)

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2002(平成14)年撮影

2012(平成24)年撮影

遊歩道“とんぼりリバーウォーク”の整備前後

湊町・南堀江エリア

湊町リバープレイスは、旧国鉄湊町駅の貨物ヤード跡地の再開発事業「ルネッサなんば」のウォーターフロントゾーンにあたり、2002年開業した。道頓堀川への親水性を確保した屋外スペースやライブハウス、FM大阪本社とスタジオなどで構成されている。北の対岸に、住友倉庫(株)が水辺の立地を生かした商業施設を開発したのに併せて、川沿いに遊歩道“とんぼりリバーウォーク”が整備され、親水性の高いエリアとして生まれ変わった。同時期に道頓堀川には吊り橋形式の歩行者専用橋「浮庭橋」が道頓堀川水辺整備事業の一環として架けられたことによって、ハイセンスな店舗や住宅が集積する堀江エリアとの南北動線が強くなり、湊町エリアの拠点性が高まった。このエリアの両岸はストリートダンスや散策など、多くの若者が水辺でくつろぐ姿が定着している。

<事業主体>
【湊町リバープレイス】大阪市(担当 都市整備局)
【浮庭橋】大阪市(担当 建設局道路部橋梁課)
【キャナルテラス堀江】住友倉庫(株)

<供用開始>
【湊町リバープレイス】2002年3月
【浮庭橋】2008年12月

<グランドオープン>
【キャナルテラス堀江】2009年2月

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1991(平成3)年頃(整備前)
左が道頓堀川南岸。両岸とも垂直護岸が連続しており、水辺に近寄ることのできるスペースはない。

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2001(平成13)年
湊町リバープレイスの開業(2002年)に先立ち、とんぼりリバーウォークや船着場などの親水空間が供用開始された。

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2008(平成20)年撮影
浮庭橋が道頓堀川に架けられたことによって、南堀江と湊町の回遊性が高まった。